モジュール家具
家具のお話

モジュール家具

残念ながらソールドアウトになってしまいましたが、ユニークで珍しいブックシェルフが入荷したので紹介しますね。

この家具は基本単位となるユニットを組み合わせて使う、いわゆるモジュール家具と呼ばれるもの。
1950年代のものと推測されますが、この時代にモジュール家具が存在していたなんで知りませんでした…

「組み立て式」と言えば、縦に積み上げるスタッキングタイプのブックケースはよく見かけますが、このブックシェルフは各ユニットのサイズが同じなので横に並べることもできます。
以前ブログで紹介したグローブウォニック・ブックケースや先週オンラインに掲載したミンティー社のスタッキングブックケースとは違い、ユニット単体でも自立するようにできているのです。

両サイドの方立が上下に伸びているので、単体で使用しても上部はブックエンド、下部は台輪の役割をします。
また、積み上げると間に空間ができるのでオープン収納に早変わり。
反りや捻じれが出やすい無垢材でモジュール家具を作るなんて、今の時代だと無謀に思われますが、この通り、きれいに組み合わさります(すごい!)。

1940~50年代のイギリス家具に顕著なゴールデンオークカラーが醸し出す雰囲気もいいですよね。
もしもダークカラーでオークの木目を潰してしまっていたら、せっかくのテクスチャーが消えてしまい、シンプルな形状だけが強調されるので、深みのあるこの佇まいは損なわれていたはず。

そして、両サイドに施されたスリットは、積み上げたときのジョイント部分を目立たなくする、垂直方向への力強い推進力を増す視覚的効果があると思いませんか。

4段に積み上げてもよし、2段ずつで使ってもよし。同じ部屋の対面や隣り合う面で2台ずつ配置してお部屋の求心力を高めるもよし。

問い合わせがとても多く、オンラインに掲載する前に売れてしまった、自在にコーディネートが楽しめる、“自由な”ブックシェルフ。
「また巡り合うことはあるかな?」
儚い希望を抱きつつ、次回の買い付けの時もがんばって探してみますね!!